AutoWeb

71. 5250ハンドラーのデバッグ手法

先日、あるAutoWebのユーザー様から5250ハンドラーの
よいデバッグ方法はないかとご質問がありました。
そこで弊社のヘルプ・デスク担当がWeb会議でくわしくご説明しました。

 ※5250ハンドラーとは 5250画面を 24*80の画面サイズを
最大32767バイトまで拡張して表示する機能のことです。

これはそのときにご説明した非常によいデバッグの方法ですので
ここに皆さまにもご紹介致します。

5250ハンドラーとして作成されたプログラムは
5250エミュレータは動作対象外でブラウザのみでの
動作を前提としています。
それでは開発した5250ハンドラー適用業務をどのようにして
デバッグすればよいのでしょうか?
その洗練されたテクニックをここにご紹介致します。

ライブラリー・リストには ADDLIBLE ASNET.COM を追加しておいてください。
また5250ハンドラー・プログラムは

 CRTBNDRPG PGM(OBJLIB/MYPGM) SRCFILE(MYSRCLIB/QRPGLESRC) DFTACTGRP(*NO) ACTGRP(*NEW) 
    DBGVIEW(*SOURCE) AUT(*ALL)       

=> 必ず DFTACTGRP(*NO) ACTGRP(*NEW) と指定してください。
このように指定しないと初期ルーチン(*INZSR)が毎回実行されない動作となり
正しく動作しません。5250ハンドラー・プログラムでない一般のILE-RPGの場合でも
必ずこのように指定してください。
ソース・デバッグを行うためには DBGVIEW(*SOURCE) も必ず指定してください。

(1) CALLWEB QCMDを実行

….最初に5250エミュレータ上で

        CALLWEB QCMD

を実行します。これによってブラウザ上では QCMD が起動されます。

(2) DSPJOB でジョブ情報を取得します。

… ブラウザ上のQCMDの画面で DSPJOBを実行して
・ジョブ名, ユーザー名、ジョブ番号
を調べて控えておきます。

(3) サービス・ジョブを開始します。

…. 5250エミュレータ上で

     STRSRVJOB + [F4キー] でサービス・ジョブを開始します。

                       サービス・ジョブ開始  (STRSRVJOB)       
                                                               
 選択項目を入力して,実行キーを押してください。                
                                                               
 ジョブ名  . . . . . . . . . . .   QPADEV0004     名前         
   ユーザー  . . . . . . . . . .     QTR          名前         
   番号  . . . . . . . . . . . .     929881      000000-999999 
                                                               

   ..先ほど控えておいたジョブ、ユーザー、ジョブ番号をここで指定してください。

(4) STRDBGでデバッグを開始します。

                                  デバッグ開始  (STRDBG)                      
                                                                         
 選択項目を入力して,実行キーを押してください。                          
                                                                         
 プログラム  . . . . . . . . . .   PGM201         名前 , *NONE           
  ライブラリー  . . . . . . . . . . .     QTROBJ       名前 , *LIBL, *CURLIB  
                値の続きは+                                             
                                                                         
 省略時のプログラム  . . . . . .   *PGM           名前 , *PGM, *NONE     
 最大 トレース・ステートメント 数  . . . . .   200            数値                   
 トレース・データ満杯時の処理      *STOPTRC      *STOPTRC, *WRAP         
 実動ファイルの更新  . . . . . .   *YES          *NO, *YES               
OPM ソース・レベル・デバッグ   .   *YES          *NO, *YES               
 サービス・プログラム  . . . . .   *NONE          名前 , *NONE           
  ライブラリー  . . . . . . . . . . .                  名前 , *LIBL, *CURLIB  
                値の続きは+                                             
 

–> DEBUGを開始してブレーク・ポイントを指定しておきます。

(5) QCMD上でプログラムを開始します。

(6) 5250画面でデバッグ停止点で停止してデバッグを行うことができます。

(7) デバッグを終了します。

ENDDBG

(8) サービス・ジョブを終了します。

ENDSRVDBG

… いかがでしたか? ポイントはサービス・ジョブを使ってデバッグすることです。
サービス・ジョブはCGIをデバッグするときに使われる手法でもありますが
AutoWeb で QCMD と合わせて使うと、とても簡単にデバッグができるようになります。

[参考] QCMD を実行しときに QCMD上で直接、STRDBG でデバッグを開始することもできます。
しかし 5250エミュレータ上でのデバッグに慣れている方であれば
この STRSRVJOB を使ったデバッグのほうが今までどおりの
デバッグができるのでわかりやすい方法です。

 

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