社長ブログ

54. パネル・グループ

IBM iでパネル・グループ(*PNLGRP)と呼ばれるオブジェクトを
ご存知でしょうか?
実はi5/OSのユーティリティーの95%以上のインターフェースは
このパネル・グループ(*PNLGRP)です。
例えばWRKATCJOBやWRKOUTQでご覧になっている画面は
DSPFではなくパネル・グループでできています。
 
 

■ パネル・グループはIBM社内用の言語

パネル・グループはこのように元々IBM社内用のインターフェースでしたが
今ではAPIを使えばIBMユーザーでも扱えるようになっています。
IBM iのHELPも、もちろんパネル・グループで IBMユーザーの中には
ヘルプをパネル・グループで開発している人もいるかもしれませんが
メニューもパネル・グループです。
㈱オフィスクアトロ提供のメニューもほとんどがIBMと同じように
パネル・グループでできているメニューです。

■ パネル・グループはHTMLと同じタグ言語です

パネル・グループはHTMLと良く似ていてDSPFのような行・桁の指定は
ありません。
どのような画面サイズや表示項目数の多少に応じても最適なバランスで
表示が行われます。
また印刷もパネル・グループで印刷することができます。

■ イベント駆動型のオブジェクト指向型です

 パネル・グループはイベント駆動型の
オブジェクト指向の開発言語です。
イベント駆動型というのは実行キーを押したり
機能キーを押すというイベント(=事象)が発生すると
その事象毎の記述をする言語です。
これはJavaやVC++, VB++などと同じです。

また同時にオブジェクト指向型です。
これは検証済みの品質が保証されたオブジェクトを
複数の適用業務で組み合わせて使うという手法で
JavaのクラスやVC++のクラスも同じ考えの言語です。

バネル・グループはJavaなどが生まれるはるか以前から
イベント駆動型のオブジェクト指向として
しかもHTMLと同じタグ言語として開発されていたのです。

■ パネル・グループの製品を開発中です

実は2017年よりパネル・グループによる製品を開発中です。
これはQUERY/400と同じような操作でパネル・グループを生成することが
できる製品です。

開発にはIBM iのパネル・グループのオブジェクト解析までも
行っています。
もちろんパネル・グループを生成した後にはQUERYと同じようにそのままで
動作させることができ、プログラムの開発は必要ありません。
実は㈱オフィスクアトロが最初に開発した製品が「PANEL-WORKER」という名前の
パネル・グループを生成する製品でした。
これは関西地区限定での販売でしたが次期製品はもちろん全国ベースの
販売でPANEL-WORKER以降に弊社で培われた技術を搭載した製品となる予定です。

■ QUERYが使える方ならどなたでも

 次期パネル・グループ関連の製品はパネル・グループの知識はもちろんのこと
プログラムの知識も必要ありません。
QUERY/400を使ったことのある方ならどなたでもQUERYのような
操作だけでパネル・グループを生成することができます。
 パネル・グループを生成すればプログラムの開発を必要とせずに
パネル・グループをプログラムとして稼動させることができます。
つまりプログラムの開発は必要でない開発ツールです。

もう少しレベルの高いユーザーであれば複雑な処理を
 パネル・グループに組み込むことができます。
しかもイベント駆動ですからある機能キーが押されたときだけの
処理を組み込むだけです。
したがって開発する部分はごく小さなプログラムで大きな効果を
発揮することができます。

最も効果的となるのは大量のマスターやファイルを保守するための
プログラムの代わりとなるパネル・グループが大量でも
短時間のうちに高品質で開発することができることです。
またプログラムを全く知らない人でも新しい業務の開発や
情報系の開発もこのパネル・グループだけで行うことができます。

 これは同時に開発者不足の解決案にもなります。
 人手不足もパネル・グループによる開発で経験の少ない若い人でも
 バグのない高品質の適用業務を短期間のうちに開発できるからです。

 QUERYのような操作だけで適用業務を開発できるのであれば
どんなに便利で効率的になるかは想像できると思います。
日本の企業の競争力を増すために㈱オフィスクアトロは
貢献したいと考えています。

■ 画面サイズの制約がありません

先にパネル・グループとはHTMLと同じタグ言語であるとご説明しました。
それは画面サイズの制約がないことも意味しています。
パネル・グループはHTMLとかなりの互換性があります。
思い出してみてください。IBM iのユーティリティには「続く..」というメッセージで
次画面に引き続き表示される画面がありますが内部では表示行数の制限はありません。
つまりパネル・グループをそのままHTMLに変換することができるということです。
今までのWebフェーシングというと24*80で表示された画面をHTMLに変換していたのですが
パネル・グループのWeb化は初めからHTMLインターフェースで稼動することが
できるということです。
当初のIBMの開発者たちはこの時代が来ることを予測してパネル・グループを
作ったのかもしれません。
パネル・グループをインターフェースとする製品はこのようにWeb化の根本を
変えることができます。
したがってパネル・グループで適用業務を開発するということは
今までと全く違ったWeb化の時代の適用業務となるのです。
パネル・グループによるインターフェース開発こそ次世代のIBM iに
高付加価値を与えるソリューションとなるはずです。
IBM は初めからそのような基盤を用意してくれていたのです。

同時に開発者不足を解消し短期間のうちに高品質の適用業務を開発することが
できるようになります。

弊社からの今後の発表をご注目ください。