社長ブログ

48. APW罫線をJPEGへ

今、お客さまからのいくつかのご要望に対して
SpoolライターVer5.0に対応を追加しようとしています。
最近の需要で多いのがプリンタ罫線からの移行のご要望です。
これはどういうことかというと
プリンタ・メーカー独自のオーバーレイ罫線や
他社商品によるオーバーレイ罫線からの移行のご要望です。

かつてAS400であったころには罫線と言えばAPWによる罫線であったのが
APWの衰退に伴いAPWを保守できる要員が少なくなり
それに代わるプリンタ・メーカーによる独自のデザイン・ツールなどに
よる罫線に代わりました。
ソフト開発会社によるデザイン・ツールもありましたが
やはりパフォーマンスが悪かったり高価すぎて多くのプリンタへの
配布普及には無理がありました。
プリンタ独自の罫線は数台のプリンタのときは良かったのですが
プリンタ台数が増えてくるととても高価な投資になってしまいます。
これはソフト会社によるオーバーレイ罫線も同じことで
プリンタが制約されたりコストが高いものについてしまいます。

そこでソフトウェアの力でプリンタを問わないそしてやさしい罫線印刷に
移行したいという要望が多く寄せられるようになりました。

■ JPEG画像データをAPW罫線オブジェクトに変換します

 他社製品で作成された罫線データはプリンタで空打ちすれば
どのようなオーバーレイ罫線データであってもイメージ印刷できますので
これを複合機でスキャンすればJPEG画像データを作ることができます。
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JPEG画像データをIBM iのIFSにアップロードして
新しいSpoolライターVer5.0でJPEGからAPW罫線オブジェクトに変換すれば
スブールを罫線でオーバーレイ印刷することができるようになります。

つまりAPW罫線オブジェクトの代わりにJPEG画像データで罫線を
印刷することができるようになるのです。
この方法であればスプールをPDFに変換する必要もなく
オリジナルのSCSスフプールで印刷するわけですから
PDF対応のない数万円程度のプリンタにでも印刷することができるようになります。

 つまりこの方法では今まで特定のプリンタにしか印刷できなかった
罫線オーバーレイ・データは不要になってすべてのプリンタに特別なカードや
オプショクもなしで印刷できるようになります。

■ APW罫線オブジェクトからJPEG画像データ

 JPEGデータをAPW罫線オブジェクトに変換できるということは
その逆もできるということです。
APW罫線オブジェクトをJPEG画像データに変換できるとどうなるのでしょう?
既存のAPW罫線オブジェクトはWindowsのペイントを使って罫線を自由に編集することが
できるようになります。
つまり難しかった既存のAPW罫線データの編集がWindowsのペイントを使って
ビジュアルにいつも簡単にできるようになります。
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しかも編集するのはAPWソースではなくAPWオブジェクトです。
CRTAPWはこれで不要になります。
 APWを使っていないお客さまでもAPW罫線が利用可能になります。
APW罫線オブジェクトとはSCSストリームのオブジェクトだからです。
後はMRGAPWの機能ですがこれも実は既に㈱オフィスクアトロでは開発済みです。
したがってIBM APWライセンスも不要になります。

・すべてのプリンタに罫線が印刷できるようになり

・Windows ペイントで罫線の作成/編集が行えて

・IBM APWライセンスの購入も不要になります。

…いかがですか? 技術はあなたを楽にします。技術は不可能を可能にします。
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㈱オフィスクアトロでは既にJPEG画像データの解析プログラムの開発を始めています。
JPEGデータを少しずつ解析する作業はもう始まっています。
1~2週間の作業でJPEG画像データをSCS印刷ストリームへ変換できるものと予想されます。

APWソースは文字ベースの仕様で始まりましたが当初から使いにくいと感じていました。
当時はこれで仕方ないと思っていましたが技術の進歩によって
罫線データをグラフィカルに扱う日がやっとやってきたようです。