SpoolライターVer5.0

73. オーバーレイ印刷へ移行する方法

他社製品では専用のツールやデザイナー・ソフトで
罫線つきのフォームを作成してスプールからの物理ファイルのデータと
混合して出力している製品が多いようです。

このときSpoolライターVer5.0へ移行できるかとの相談をよく受けますが
その移行の方法をここで紹介します。
いろいろな方法でオーバーレイ印刷している書式を
簡単に移行する方法をご紹介します。
非常に簡単です。

■(1) 書式フォームだけを印刷する

どのようなデザイン・ツールを使って印刷していたり
プリンタ・メーカー独自の方法で罫線書式などを作っていても
かまいませんがその書式を出力するプログラムを作って
空(=ブランク・データ)でその書式フォームで出力してください。
 ろ 
つまりデータ部分はブランク(=空)として印刷出力すると
印刷フォーム・イメージだけが印刷出力されるはずです。
これはまさしくそのフォーム書式だけを印刷したことになります。

[ RPG : BLANKS ]

ソースはこちらから

0001.00 H DFTNAME(BLANKS) DATEDIT(*YMD/)                                       
0002.00 F**********  ブランク印刷 *********************************************
0003.00 FQPRINT    O    F  132        PRINTER                                  
0004.00 F**********************************************************************
0005.00                                                                        
0006.00  * CRTBNDRPG  OBJ(QTROBJ/BLANKS) SRCFILE(QTRSRC/QRPGLESRC)             
0007.00  * DFTACTGRP(*NO) ACTGRP(*NEW) DBGVIEW(*SOURCE) AUT(*ALL)              
0008.00                                                                        
0009.00 C                   SETON                                        LR    
0010.00                                                                        
0011.00 OQPRINT    H    1P                     2 06                            
0012.00 O                                           14 ' '       


                

[コンパイル]

CRTBNDRPG PGM(QTROBJ/BLANKS) SRCFILE(QTRSRC/QRPGLESRC) DFTACTGRP(*NO) ACTGRP(*NEW) DBGVIEW(*SOURCE) AUT(*ALL)
_

■(2) 画像ファイルを作成する

 複合機やスキャナーでスキャンすれば書式フォームを画像ファイルに変換することが
できます。
 そこで上記で印刷された書式フォームを複合機にかけてスキャンして
複合機のコンソールで画像ファイル(*.JPG)にして保存します。
_

_

■(3) IFSにアップロードする

(2)で取り出した画像ファイル(*.JPG)をFtpでIBM iのIFSにアップロードします。
これで完了です。
(1)~(3)への移行は10~15分程度で終わります。
_

SpoolライターVer5.0の印刷ファイルのDDSでオバーレイ印刷を指定することも
できますしPDF変換のコマンド: CVTSPLF で指定することもできます。

DDSソースでは

   :
   A                                      OVERLAY('/SPOOLWTR/URIKAKE.JPG' - 
   A                                       0.02 0.5)  
   :                      

のようにして画像ファィルをオーバーレイで指定します。

またはPDFを生成するCVTSPLFコマンドで


   CVTSPLF SPLF(QPRINT) SPLNO(*LAST) OUTPUT(*PDF) FRONTOVL(('/SPOOLWTR/URIKAKE.JPG')) 
                                                                    

のようにしてオーバーレイ・キーワードにオーバーレイを指定することができます。

いずれにせよ15分くらいで正確な移行を完了することができます。
この方法は現在がどのようなソリューションで書式印刷している場合でも有効です。
ポイントはブランクを出力するプログラムで書式だけを印刷してしまうば
後はスキャンするだけで簡単に書式を画像ファイルとして作ることができますので
書式の画像ファイルをIBM iのIFSにアップロードしてしまえば直ちに
SpoolライターVer5.0で印刷することができるようになります。

もちろん今の書式デザイン・ツールで書式を画像ファイルに出力できるのであれば
それを利用して画像ファイルに出力するのが一番簡単ですのでその方法も
ご検討ください。
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いずれにせよ元の印刷プログラムには一切手を加える必要はありません。

移行に関するご質問やお問合せがあればこちらまで
Web会議形式でご一緒に操作をお手伝いするオンライン・サービスも行っております。