Web開発のための基礎知識

CCSID=5035 の使用

コード化文字セットと呼ばれるCCSID とはSystem iだけではなく、すべてのコンピューターに定義されている
文字コードのセットのことです。

通常、System iを導入したときの CCSID の値は DSPSYSVAL QCCSID で見るとCCSID = 65535 になっている
はずです。CCSID = 65535 とは 「任意のCCSIDが使用可」 という意味で CCSIDは固定されていない ことに
なります。

しかし一次言語が日本語であるSystem iでは言語コードによって、起動したJOBのCCSIDは
「5026」(日本語半角カナ優先) となります。
このことは DSPJOB によって確認することができます。
下記はその画面です。

                             ジョブ定義属性表示                     
                                                  システム :   S103NG3M
    ジョブ :   QPADEV0002     ユーザー :   QTR          番号 :   094239
                                                                       
    印刷キー形式  . . . . . . . . . . . . . . . . . . : *PRTHDR        
    分類順序  . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . : *HEX           
      ライブラリー  . . . . . . . . . . . . . . . . . :                
    言語識別コード  . . . . . . . . . . . . . . . . . : JPN            
    国または領域 ID . . . . . . . . . . . . . . . . . : JP             
    コード化文字セット識別コード  . . . . . . . . . . : 65535          
    省略時のコード化文字セット識別コード  . . . . . . : 5026           
    文字識別コード制御  . . . . . . . . . . . . . . . : *DEVD          
    ジョブ・メッセージ待ち行列の最大サイズ  . . . . . : 16             
    ジョブ・メッセージ待ち行列満杯時の処置  . . . . . : *NOWRAP        
    マルチスレッド可能  . . . . . . . . . . . . . . . : *NO            
    補助記憶域プール・グループ  . . . . . . . . . . . : *NONE          
    スプール・ファイル処置  . . . . . . . . . . . . . : *KEEP          

さて、Java の開発やHTTPサーバーの設定を行うには 英小文字の入力が頻繁に必要となりますので、
CCSID = 5026 ではなく、CCSID = 5035 を使用する必要があります。
そこで、CHGJOB によって一時的に CCSID を変更してから、またCCSID = 5026 に戻す操作が必要になります。
これには少しコツが要ります。
例えば、

        CHGJOB CCSID(5035)
..... (Webコマンドなどの処理) .....
        CHGJOB CCSID(5026)
        CHGJOB CCSID(65535)

という打鍵が必要になります。
今後、WRKHTTPCFGWRKLNKSTRQSHWRKENVVAR ... など多くのWeb開発にかかわるコマンドの使用は
この方法が必要ですので覚えておいてください。
もちろん CCSID = 5035 のユーザー・プロフィールを作ってしまってもよいのですが他のSystem iを
操作するときに忘れがちになりますので、日ごろからこの方法を使用するほうが良いでしょう。

【 表示の切り替え ( Ctrl + F3キー ) 】

以外と知られていない場合がありますので、ご紹介しておきますが、PCOMMでのエミュレータ画面で
英小文字が半角カナに化けて表示される場合があり、それが障害であると慌ててしまう場合がありますが、
このような表示は

Ctrl + F3 キー

によって簡単に切り替えることができます。
正しい CCSID で処理中であっても、Appによっては表示が逆になっている場合もあります。
「Ctrl + F3キー」は頻繁に使用することになりますので是非、覚えておいてください。