SpoolライターVer5.0

64. 4つのPDF化手法

SpoolライターVer5.0の優れた機能は

(1) IBM iだけで高速で簡単にPDF化することができる。

(2) スプールの印刷機能を拡張することができる。

(3) IBM iからの直接印刷が可能になる

との大きく分けて3つの重要な機能がありますが
ここで説明するのは(1)のPDF化機能です。
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PDF化するにはさらに次の4つの方法があります。
 

① Webブラウザを使ってPDF化する

② 5250上でPDF化する

③ CLコマンドを使ってPDF化する

④ OUTQに投入してPDF化する


■ ① Webブラウザを使ってPDF化する

OntheWebとはスプール一覧をブラウザで表示する
SpoolライターVer5.0の機能です。
WRKOUTQコマンドがWebで表示されていると
思ってもらえばよいかと思います。
_

[解説]

左のツリー・ビューにはライブラリーの一覧が
表示されておりクリックして展開すると
OUTQが表示されます。
OUTQを選択すると右上中央にはそのOUTQのスプールの
一覧が表示されます。
さらにスプールをクリックすると最下部にスプールの
プレビューが表示されます。
(スプール全体が表示されるわけではありません。)

MS-OUTLOOK と同じような3ペインの構造です。

OntheWebのツール・バーから

・PDF変換
・テキスト変換
・MS-WORD変換
・HTML変換
・Excel変換

を指定して変換することができます。
OntheWebに表示されるOUTQの一覧はIBM i側で
WRKSPLAUTというコマンドでユーザー毎の表示する制約を
設定することができます。
OntheWebはスプール全体を見やすく管理することができますので
テレワークにも最適なツールとなります。

■ ② 5250上でPDF化する

SpoolライターVer5.0にはWRKSPLというコマンドが用意されています。
WRKSPL +[実行] でF7キーを押すとこのユーザーが今までに実行して
出力したスプールがすべて表示されます。

WRKSPL                    スプール・ファイルの処理                            
                                                      状況 :      *READY      
ジョブ :   *ALL           ユーザー :   QTR            番号 :   *ALL           
                                                       数 :      601   昇順  
オプションを入力して、実行キーを押してください。                              
  1=PDF 変換      2= 変更        3= 保留   4= 削除   5= 表示   6= 解放        
  7= メッセージ   8=EXCEL 変換   9= テキスト変換                              
                                                                              
                  装置/      ユーザー             合計                       
OPT   ファイル    待ち行列    ・データ    状況    ページ    部数              
     HTMLDVR     RECYCLED    QPRINTS      RDY          20      1              
     QPRINT      QPRINTH     PGM106       RDY           4      1              
     QPRT132     QPRINTH     132 試験     RDY           1      1              
     QPRT198     QPRINTH     198 試験     RDY           1      1              
     Q$PRINT     QPRINTH      禁則文字    RDY           4      1              
     COLPRT      QPRINTH      カラ印刷    RDY           1      1              
     QPQUPRFIL   QPRINTH      外字 TEST   RDY           2      1              
     QPRINT      QPRINTH     SOSI なし    RDY           1      1              
     QPQUPRFIL   QPRINTH      中国語      RDY           2      1              
     QPCG2424    QPRINTH                  RDY          74      1              
                                                                      続く ...
F3= 終了   F8= このジョブ     F11= ビュー2   F12= 取消し   F13= ライター処理 
F14= 印刷を保留   F17= 先頭   F18= 最後       F23= 降順↓                     

[解説]

オプション「1=PDF 変換」を押してスプールを選択するとその場でPDFに変換されて
ブラウザが自動的に起動されてPDFが表示されます。
また「8=EXCEL 変換」を選択するとスプールはExcelにも変換することができます。
Excelに変換できるのはSpoolライターVer5.0だけです。

■ ③ CLコマンドを使ってPDF化する

SpoolライターVer5.0で用意されているCVTSPLFコマンドを印刷直後に使って
スプールをその場でPDFに変換します。
これが最も多く利用されているPDFへの変換方法です。

    OVRPRTF FILE(QPRINT) HOLD(*YES) OVRSCOPE(*JOB)
    CALL    MYPRTPGM
    DLTOVR  QPRINT LVL(*JOB)
    CVTSPLF SPLF(QPRINT) JOB(*) SPLNO(*LAST) OUTPUT(*PDF) OPTION(.... )

のようにして

・FTPで別のサーバーに送信して保管する
・IFSに保管する。
・メール送信する。
・FAX送信する。
・印刷する

などの様々な処理を行うことができます。

■ ④ OUTQに投入してPDF化する

PDF変換ドライバとはプリンタ・ドライバーの一種です。
SpoolライターVer5.0で用意されている CRTPDFDEV コマンドによって
PDF変換ドライバを作成してSTRPRTWTR(=プリンタの開始)コマンドで
PDF変換ドライバと関連づけてスタートさせてやると
そのOUTQに投入されたスプールは印刷される代わりに自動的に
PDF変換されます。
このときの指定によって

・FTPで別のサーバーに転送する
・IFSに保存する
・FAX送信する
・印刷する

などの操作を指定することができます。
つまりPDF変換専用のOUTQを作成するのがこの方法です。
_

…いかがでしょうか?
SpoolライターVer5.0にはお客さまの用途に応じて様々なPDF変換の方法が
用意されています。
目的に合ったPDF変換をお選びして頂くことが可能です。