HTTPサーバーとWeb開発

3. HTTP構成ファイルの設定

HTTP構成ファイルは QUSRSYS/QATMHTTPC.CONFIG という物理ファイルであり、HTTPサーバーは開始するときに、この構成ファイルを読んで HTTPを構成する。
HTTP構成フィルは QSECOFR でサイン・オンしてからコマンド入力画面より WRKHTTPCFG + [実行キー](Ctrl) で構成を登録することができる。

構成はディレクティブと呼ばれる構成要素に対して値を登録する。
例えば HostName というディレクティブに対しては自分の IPアドレスを HostName 192.168.1.1 のようにして登録する。

以下に重要なディレクティブを説明する。

ディレクティブ説 明使用例
HostNameiSeries400 の IPアドレスを登録する。
環境変数 SERVER_NAME の値となる。
HostName 192.168.1.1
PortHTTPサーバーのPORT番号。
通常は80なので省略可
Port 80
EnableCGI メソッドを使用可にする。
Enable GET、Enable Head、Enable POSTは必須として登録しておくこと。
Enable GET
DisableCGI メソッドを使用不可にする。
特に使用する必要なし
Disable GET
MapHTMLからのパス名を変換Map /cgi-bin/* cgi-bin/*.pgm
ExecCGI の実行パスを定義Exec /cgi-bin/* /qsys.lib/cgibin.lib/*
Passアクセスを許可するパス名Pass /home/*
DirAccessディレクトリー構造の公開を許可
特に設定する必要なし
DirAccess ON
Welcome最初に表示するHTMLを指定
最初にURLだけでアクセスされたときに表示させたいトップ・ベージのHTML名
Welcome index.html
AlwaysWelcomeWelcome の制御
Welcome と併せて ON に設定しておく
AlwaysWelcome ON
AccessLogアクセス・ログを指定 
ErrorLogエラーログを指定 
【 重要 】
  • WRKHTTPCFG では英小文字の入力が必要である。 英小文字を入力するには PCOMM や ClientAccess での[通信]-[構成]で 939 日本語英数小文字拡張 を選択して、更に CHGJOB CCSID(5035) とする。
    Ctrlキー + F3キー によって英小文字と半角カナの表示を切り替えることができる。
  • 通常のホーム・ページはURLを指定しただけでトップ・ページが表示されることはご存知であろう。このことを可能にするには、
    • Pass でトップ・ページのHTML が保管されているパスを登録
    • Welcome でトップ・ページとして表示したいHTMLの名前を登録
    • AlwaysWelcome ON にして Welcome を有効にする。
    の3つを定義する必要がある。
  • CGI を使用可能にするためには Map と Exec の定義が必須であり、ここでCGI のライブラリーを指定する。CGI の名前が HTML上と内部とでは異なるようにしておいてユーザーには真の名前を知られないようにしておくこと。ハッキング防止のためである。