SSH(=Secure Shell) とは UNIX系で使用されている
暗号化された通信プロトコル(=通信手段)である。
最新ではSSLより手軽にできる暗号通信として
急速に普及し始めている。
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■ OpenSSH
SSHを提供するプログラムとして最も有名であるのが
オープン・ソースであるOpenSSHである。
IBM iでも IBMがライブラリーとしてSSHを提供するのではなく
OpenSSHがPASE環境上に提供されている。
従ってライブラリー・システムから
STRTCPSVR *SSHD
として開始しても起動されるのはPASE環境のOpenSSHである。
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■SSHの認証方法
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SSHはSSLに比べて手軽に認証することができる。
SSLによる認証は有償のSSLサーバー証明書の発行が必要であったが
SSHでは自分で発行することができる。
さらにSSHでは次の2つのいずれかの認証方法を選択して使うことができる。
①パスワードによる認証
②公開鍵による認証
…公開鍵による認証とは合鍵の突合せによる認証方法である。
よく公開鍵の仕組みを長々と書いているサイトがあるが
読んで理解する必要は全くない。
自動車のエンジンの仕組みを理解しなくても
自動車は運転できる。
書き手の単なる自己満足である。
ろ
■ SSHの稼働方法
IBM iでSSHを開始するのは次の2つの方法のいずれかを
使用する。
① STRTCPSVR *SSHD
ただしこの方法は日本語環境ではそのままでは開始することは
できない。インターネットでこの方法で開始できると
紹介している記事は実際に検証していない誤ったサイトである。
正しくは非英語環境でこのコマンドを正常に稼働させるには
OpenSSHのCONFIGの最後に
ibmPASEforilangid ENU
という文字列を追加しなければならない。詳しくはこちらで。
② PASE環境で直接開始する
CHGJOB CCSID(5035)
QSH CMD(‘/QOpenSys/usr/sbin/sshd’)
によって開始することができる。
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■ SSH起動の確認
SSHD)=Secure Shell Daemon)は PORT番号=22 で待機するので
NETSTAT のオプション=3 で PORT=22での待機が確認できれば
SSHD が開始されたと確認することができる。
IPV4 接続状況の処理
システム :
オプションを入力して,実行キーを押してください。
3= デバッグ使用可能 4= 終了 5= 詳細の表示 6= デバッグ使用不可
8= ジョブの表示
リモート ローカル アイドル
OPT リモート・アドレス ・ポート ・ポート 時間 状態
* * ftp-con > 000:09:45 接続待機
* * ssh 000:01:47 接続待機
* * telnet 000:06:52 接続待機
* * www-http 000:09:03 接続待機
■ 必要なSSHのためのライセンス
SSHはOオープン・ソースとして次のライセンスが導入されていることが
必要である。
多くのIBM iには導入済みであるがごく稀に特約店SEのミスで
導入漏れになっている場合がある。
そのときはこれらのライセンスをIBMサイトからダウンロードして
導入する必要がある。
これらのライセンスにはライセンス・キー=Noであるので
どのようなIBM iにも導入することができる。
ダウンロードには約2時間を必要とする。
| ライセンス | 内容 |
|---|---|
| 5733SC1 | *INSTALLED IBM PORTABLE UTILITIES FOR I |
| 5733SC1 | *INSTALLED OPENSSH, OPENSSL, ZLIB |
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■ SSHを利用する目的は
IBM iも含めて安全に異機種どうしのUNIXの通信を確立することにある。
IBM iにはPASE環境があるので別のLinuxやUNIXとSSHで通信することができる。
Windowsも今やUNIXをサポートしているのでIBM i<-->Windows <--> Linuxの
統合化された通信網を構築することができるようになる。
①リモート操作
相手方上でのSHELLコマンドを実行することができる。
②ファイル・コピー
双方向の任意のファイル・コピーを可能にする。
この2つの機能を確立することによって異機種サーバー間の
統合を可能にすることができる。
このようにPASE環境にSSHを導入することで
社内サーバーの統合化が可能になるのである。
■ Python.400 でのSSHの利用
次期新製品: Python.400 でSSHを利用する目的は
開発者個人のPCを独立した開発環境とする
ことである。オープン化の推進では
・開発者PCを開発環境とする
・IBM iをデータ・ベース・サーバーとする
ことを目的としている。
SSHを利用すればIBM iのPASE環境とWindowsのLinuxサポートと
Linux本体を通じてこれらの三者を統合化することができる。
特に開発者個人のPCを開発環境とすることは
開発者が自分に合った編集エディターが使えて
開発者の個性や裁量を重んじるということで
非常に重要である。
これによって開発者の満足を得ることができる。
このことが非常に大事なことである。

