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37. ACSが複数セッションでフリーズする

IBM ACS (=Access Client Solutions) を使い始めている IBMユーザーもあると思うが
実用性を調査するため弊社でも実務でテストを行っている。
その中で最初に見つかった深刻な問題を報告する。
ACS はかつての人気のなかった Host on Demmand の名前を変えたものであり
バグが多くて評判もよくなく、ほとんど売れていなかった。

少し前でも印刷セッションが全く動作しないという問題があったが
今回報告するのは画面セッションである。

ACS で複数セッションを起動するとタブ・ブラウザのように複数タブとして起動される。
そこでユーザーがうかつに右上の Xボタンを押すと次のような終了ダイアログが表示される。


ここからが大変で、このダイアログは何を選んでも全く反応しない。
ダイアログ自身の Xボタンを押しても反応しない。
もちろん「はい」「いいえ」ボタンを押しても反応はない。
完全なフリーズ状態となって Windows のタスク・マネージャーによる
強制終了以外に終了する方法はなくなってしまう。

一体、IBM はちゃんとテストをしているのだろうか?
複数セッションを起動したからといってブラウザのようにタブで表示する必要はないだろう。
さらに問題なのはこれがサイン・オン画面同士の状態であれば
正常に終了するのだが業務を動作させているとフリーズするのである。

この障害は環境や操作に依存したものではなく、何回でも再現することができる。

タブ表示にしてきちんと動作させることができる技術力がないのであれば
タブ表示にすることはないのに、わざわざフリーズする道を選んで、
しかも十分にテストしていない。
IBM の Java 開発部隊は製品リリース後も十分、検証を行っていないのだろうと思われる。
ACS から離れていくユーザーが多いのも、うなずけるところである。